陶芸のすすめ

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成形する

陶芸と聞いて誰もが思い浮かべるのが、ろくろを使って成形している姿ではないでしょうか。回転する台の上に粘土を乗せて、指先のわずかな力 加減で成形していくろくろは、陶芸をするならぜひやってみたい成形法ですよね。ろくろを使うことで、慣れた人なら力を入れなくても簡単に湯飲みや茶碗など の成形が可能で、短時間に大きさや形もほぼ同じものをいくつも作ることができます。ろくろで作るものは基本的には円形で、横から見るとどこから見ても左右 対称の形になりますが、仕上げにゆがみわざとゆがみを付けて味を出すような手法もあります。昔は足踏み式のろくろが使われていましたが、現在ではほとんど が電動になって、今では足踏みろくろを使っているところはほとんどなくなりました。電動のろくろは種類も豊富になり個人で購入できるような小さなものも人 気があるようです。
成形をする方法としては、ろくろを使う以外にも実はいろいろな方法があります。いわゆる「手捻り」といわれるもので、ろくろを使わずに手で成形するものを 言います。初心者でも作りやすい上、味のある作品になるため上級者にも愛好者が多く、シンプルながら長く楽しめる手法です。塊の状態の粘土から中をくり抜 くようにして器を作ったり、縄文式土器のように紐状の粘土を巻き付けて皿や花瓶を作ったりと、手捻りの中でもいろいろな手法があり、それぞれ違った仕上が りになります。
成形に使われるもう一つの方法は「たたら作り」と呼ばれる技法です。これは、板状にした粘土を使うのが特徴で、板状の粘土のふちを手で折り曲げるようにし て器を作ったり、板状のものから型を抜いていくつも同じものを作ったりすることができます。また、いくつかの板状の粘土を張り合わせることによって箱のよ うな形にすることもあります。 このように、成形と言ってもいくつもの技法があり、自分が作りたいものがどんな技法で作るのかを考えて選ぶことが大切です。もちろん、多くの陶芸教室では どの技法もできるようになっているのでろくろを使ったら次の作品は手捻りで作ってみるなどして、いろいろな方法を試してみるといいですね。

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